【獣医師執筆】犬がごはんを食べない理由と対処法

こんにちは。獣医師の近藤です。わんちゃんのムラ食いや偏食でお悩みの飼い主さんからのご相談は多いです。イヌ科の動物は大きな獲物を狩り、一気に食べる習性があり、わんちゃんも「ドカ食い」が好きな子も一定数いるため、問題がないパターンもあります。

一方で、体調が悪い場合や食事の見直しが必要なこともあるため、食事の摂り方や量については、普段からよく見てあげることが大切です。今回は、わんちゃんがごはんを食べない理由と対処法についてお話します。

「食べない」理由はこれ!

愛犬がごはんを食べないのにはこんな理由があります。

1.体調不良かも!こんなときは、まず受診!

次の場合、体調不良で食べられない可能性があります。
「食事の見直し」や「自宅で様子見」ではなく、まずは病院を受診しましょう!

食事の量がいつもの半分より少ない日が続く

いつもより食事量が極端に減った場合、体調不良で食欲が落ちている可能性が高いです。

「食べない」以外の症状がある

軟便、下痢、嘔吐などの消化器症状であれば、食欲が落ちていることが分かりやすいですが、それ以外にも、「何となく元気がない」「散歩に行きたがらない」なども病気のサインであることがあります。こうした場合、普段から食べムラがあると体調の変化に気づきにくいことも。

「食べない」以外に少しでも「いつもと違うな」と思うことがあれば、受診するのが良いでしょう。

徐々に体重が減ってくる

目に見えた体調不良はないものの、徐々に体重が減ってくる場合も病気が隠れていることがあります。早めに健康診断を受けると安心です。

2.ドカ食い・ムラ食いが体質に合っている

書籍に書かれた食事回数やフードの袋に書かれた食事量は、あくまで平均的な目安であり、わんちゃんによって適切な食事回数や食事量は異なります。

ドカ食いが体にあっているわんちゃんもいますし、目安量を食べない場合でも実は、量が足りている(目安量では多い)可能性もあります。

3.食事が合っていない

フードが体質や好みに合わないことで、なかなか食べてくれないことがあります。シニア犬の場合、噛む力が弱くなり硬いフードが食べにくい、嗅覚の衰えから食欲が湧かないなど加齢による変化で食べないことも考えられます。

食べないときの対処法

一口に「食べない」と言っても、様子を見て良い場合と食事の変更が必要な場合があります。わんちゃんの様子をよく見て食事を検討していきましょう。

様子見OK!

元気があり、便の状態もよく、体型が維持できている(痩せすぎでない)なら、様子を見て大丈夫です。飼い主さんは食事回数や食事量を心配しているけれど、実は、今の食事がわんちゃんにとって適切だったというパターンです。

こんなときは、食事の見直しを!

病気でなければ様子を見て良いパターンについてご説明しましたが、一方で次のような場合は、食事の見直しが必要かもしれません。

痩せてしまう

目安量を食べられず、痩せてしまうようなら栄養が足りないということなので、食事の見直しが必要です。現在の食事では嵩が多く、お腹がいっぱいになってしまうのかもしれません。その場合には、グラムあたりのカロリーが高いフードを選びます。

カロリーの高いフードで脂質を摂り過ぎると、お腹の調子を崩すこともあるため、様子を見ながら少しずつ置き換えるなど慎重に変更するようにしてください。

頻繁に胃液を吐く

まずは、病気が隠れていないか病院を受診しましょう。その上で、特に体の問題がなければ、空腹時間が長すぎることが考えられます。わんちゃんはよく吐く動物ですが、頻繁に胃液を吐くようだと胃腸に負担がかかります。

その場合は、食事回数を増やすのが良いでしょう。フードをなかなか食べてくれないのであれば、食べてくれるものを少量与えます。茹でた肉や魚、いも類など消化に良いものがおすすめです。

トッピングが山盛りになってしまう

「ごはんを食べないからトッピングしているけれど、トッピングがメインになってしまいます」という声をよく耳にします。

いくら良いフードを与えていても、トッピングを沢山しないと食べない場合、栄養バランスが偏ってしまうことがあります。そんなときは、トッピングも含めて、栄養バランスの取れた「ごはん」になるようトッピングにこだわって選ぶのも一案です。

また、フード自体がわんちゃんの好みではない場合、フードそのものを変更することも検討してみてください。

「わがままになりませんか?」と聞かれることがありますが、私たち人間もいくら体に良くても嫌いなものを食べ続けるのは苦痛ですよね。口に合わない食事を続けるのはわんちゃんにとってもストレスになります。

ストレスが大きくなると飼い主さんとの関係性の悪化に繋がってしまうこともあります。フードを変更することでスムーズに食べてくれるなら、変更するのが良いでしょう。

楽しい食事で健康に

わんちゃんが食べないと不安になってしまうことと思います。しかし、美味しく食事ができていて元気なら教科書通りでなくても大丈夫です。一方で、食べにくそうだったり、やいやいや食べているときは食事を見直してみてください。

情報に振り回されるのではなく、目の前のわんちゃんをよく見てあげることが大切です。

主食・トッピングにぺこふる

ぺこふるのロールフードは、東北産の原材料のみを使用し、体に不要な添加物を使っていません。また、食品工場で製造されており、高品質で安全性の高いフードです。

お肉本来の味と食感そのままなので、食が細いワンちゃんや噛む力が弱いシニア犬でも食べやすく設計されています。

原材料のほとんどがお肉ですが、必要なビタミン、ミネラルは十分摂れるよう栄養バランスを整えており、「お肉しか食べない」など偏食のワンちゃんでも安心です。

愛犬の「食べない」に悩む飼い主さんとわんちゃんに是非一度お試しいただければと思います。

ブログに戻る