【獣医師解説】シニア犬に合うドッグフードとは

シニア犬の食事で重要なことは何だと思いますか?答えは、愛犬の体型や食の好み、体調によって異なります。今回は、シニア犬のドッグフード選びのポイントをお話します。最後までご覧いただくことで、闇雲に「シニア犬用ドッグフード」を選ぶのではなく、うちの子にぴったりのフードを選べるようになりますよ。

シニア犬の体の変化

シニアになると加齢に伴い、体に様々な変化が出てきます。その中でも食事と大きく関係するものについてみてみましょう。

 

基礎代謝

若い頃と比べ、基礎代謝が落ちてくるため、若い頃と同じものを同じだけ食べると肥満に繋がることがあります。食欲があるのは良いことですが、運動量も減るため「あまり動かないのに食べる量は若い頃と変わらない」というわんちゃんは要注意です。

嗅覚の衰え

犬の嗅覚は、人間の1000倍から1億倍とも言われますが、年を取るにつれて衰えてくることが多いです。嗅覚の低下により味を感じにくくなり、食欲が落ちて痩せてしまうことがあります。

噛む力の低下

シニア犬になると、歯周病などにより噛む力が低下することがあります。わんちゃんは食物を丸呑みにして食べるため、歯が無かったり、噛む力が弱くてもフードを食べるには問題ないと言われることもありますが、個体差があり、普段よく噛んで食べているわんちゃんは、食べにくく感じることで食欲が落ちてしまうこともあります。

消化・吸収

加齢に伴い、消化管の動きも低下しがちです。それにより、軟便・下痢になってしまうわんちゃんも多いです。また、喉の渇きを感じにくく水分不足になったり、運動量が減ったりすることで、便秘になってしまう場合もあります。

 

愛犬にぴったりのフードを選ぶには?

いざ、うちの子にぴったりのフードを選ぼうとしても、種類が多過ぎて迷ってしまうかもしれません。そんなときは、次の3つを基準に考えるのがよいでしょう。これを押さえておけば、必ずしもシニア用フードを選ぶ必要はありません。

 

体型の変化

現在、体型に変化がなく、健康状態にも問題がなければ無理にフードに変える必要はありません。特に好みが激しく、「うちの子はこれしか食べない!」という場合には、なるべく食事内容を変更しない方がわんちゃんも飼い主さんもストレスを感じずに済みます。

徐々に体重が増えているようなら今のフードを1割減らすなど、まずは量を調整しましょう。ただし、「量を減らしたらいつでも食べ物を欲しがるようになった(落ち着かない、頻繁に吠えるようになった、盗み食いをするようになったなど)」という場合には、同じ量でもカロリーの少ないダイエット用にするなど、フードの変更を考えましょう。

一方、徐々に痩せてくる場合も食事内容の変更を検討する必要があります。香りが強いフレッシュタイプのフード(ウエットフード)をトッピングしたり、今よりもグラムあたりのカロリーが高いフードを選ぶのが良いでしょう(ただし、お腹を壊しやすいわんちゃんは、この後解説する脂質量にも注意が必要です)。

※体重の増減が激しい場合(みるみる太ってきた・痩せてきた)は、病気の可能性もあるため、まずは動物病院を受診しましょう。

お腹の調子

消化管の運動が低下することにより、便秘や軟便・下痢が増えてくることがあります。こうした場合、「歳だから」と思っていたら病気だったというケースもあります。お腹の調子を崩しがちになったら、まずは、動物病院で健康診断を受けましょう。

健康診断の結果、異常がなければ食事量の調整や変更を検討します。
便秘の場合は、まず水分量を増やすのが良いでしょう。水分のみだとオシッコとして排泄されてしまい、効果が出にくいため、食事と一緒に摂るのがおすすめです。

ドライフードを食べている場合は、フレッシュタイプのフードをトッピングしたり、食事と一緒に肉や魚、野菜の茹汁を用意し、スープ代わりにするのも良いですね。
水分は十分に摂っているのに便秘が解消されないときには、現在の食事よりも食物繊維が多いフードや乳酸菌を含むフードも試してみると良いかもしれません。

一方、軟便・下痢の場合は、食事量と脂質量に注目してみましょう。肥満気味のわんちゃんの場合は、食べ過ぎが考えられるため、1,2割食事を減らすだけで消化の負担が軽減され、便の調子も良くなることがあります。

また、脂質が多い食事は、胃腸に負担がかかりやすくなります。脂質は皮膚の乾燥を防いだり、ホルモンの分泌にかかわったりするため、減らし過ぎは良くないですが、お腹の調子が気になるなら、今の食事よりも脂質の低いフードを選んでみると良いかもしれません。

食べやすさ

シニア犬の健康を維持するためには、食べやすさも重要です。噛む力が低下して食べにくいと感じることで、食べる量が減ってしまうことがあります。また、ニオイを感じにくくなることで、食欲が低下してしまうことも考えられます。

口から食べ物をこぼしてしまうことが多くなったり、食べるのが遅くなり食べにくそうにしている場合は、柔らかいフードに変更してみるのが良いかもしれません。

口のトラブルはないけれど、段々食が細くなってきたわんちゃんには、香りの強いものを取り入れると食欲が出ることがあります。鹿肉や馬肉などは香りが強い上に低脂肪で栄養豊富なため、シニア犬にぴったりです。

 

シニア犬にも優しい国産ドッグフードぺこふる

ぺこふるのロールフードは、東北産の原材料のみを使用し、体に不要な添加物を使っていません。また、食品工場で製造されており、高品質で安全性の高いフードです。

お肉本来の味と食感そのままなので、食が細いワンちゃんでも食べやすく設計されています。

原材料のほとんどがお肉ですが、必要なビタミン、ミネラルは十分摂れるよう栄養バランスを整えており、「お肉しか食べない」など偏食のワンちゃんでも安心です。

シニア犬の飼い主さんにも、是非一度お試しいただければと思います。

 

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