犬に乳酸菌を与えるべき?犬の腸内環境を整えるメリット

 「犬に乳酸菌を与えてもいいのでしょうか?」 わんちゃんのお腹の調子が気になる飼い主さんからよくいただくご質問です。 今回は、わんちゃんの腸内環境を整えるメリットとその方法について、獣医師が解説していきます。

犬の腸内環境を整えるメリット

犬の腸内環境を整えることには、以下のような多くのメリットがあります。

 1. 免疫力を高める

犬の免疫細胞の約7割は腸に集中していると言われています。腸内環境を整えることで免疫細胞が正常に働き、病気や感染症に対する抵抗力が高まります。 アレルギーや皮膚炎などの免疫の過剰反応を抑える効果も期待できます。

2. 消化吸収の改善

腸内環境が整うことで、食事から栄養素を効率よく吸収できるようになります。 これにより、便秘や下痢、食欲不振といった消化器系のトラブルを改善し、健康的な体を維持しやすくなります。

3. 皮膚や被毛の健康維持

腸内環境の乱れは、皮膚炎やかゆみの原因になることがあります。 腸内環境が乱れると、悪玉菌が優勢になります。悪玉菌は、タンパク質などを腐敗・発酵させ、アンモニアや硫化水素、フェノール類といった有害物質を大量に作り出します。

これらの有害物質は、腸壁から吸収されて血液中に入り込み、全身を巡ります。体はこれらの毒素を体外に排出しようと、皮膚からも汗や皮脂と一緒に排泄しようとします。その際、肌に負担がかかり、新陳代謝が滞ったり、毛穴が詰まったりすることで、皮膚炎やかゆみを引き起こすと考えられています。

 腸内環境を整えることで、このような皮膚トラブルの改善や、被毛の艶やかさを保つことにつながります。

 4. 精神面への良い影響

腸と脳は密接に関係しており、「腸脳相関」と呼ばれています。腸内環境を整えることで、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンなどの神経伝達物質の調整がスムーズに行われ、ストレスや不安が軽減され、精神が安定すると考えられています。

無駄吠えや自傷行為、分離不安といった問題行動の改善にもつながる可能性があります。

5. 体臭や口臭の改善

 腸内環境が悪化すると、腸内で有害物質が発生し、それが体臭や口臭の原因となることがあります。善玉菌を優勢にすることで、これらの臭いの軽減が期待できます。

 6. 老化予防と健康寿命の延長

 腸内環境を整えることは、全身の炎症を抑えることにつながり、老化の予防にも役立ちます。 健康的な状態を長く維持することで、愛犬の健康寿命を延ばすことにつながります。

これらのメリットから、犬の健康にとって腸内環境を整える「腸活」は非常に重要であると言えます。

 

腸内環境を整える方法は? 

犬の腸内環境を整えるには、食事と生活習慣の両面からアプローチすることが大切です。

 1. 食事にプロバイオティクスとプレバイオティクスを取り入れる

プロバイオティクスとは、腸内環境を整える善玉菌そのものです。ヨーグルト、納豆、チーズなどの発酵食品に多く含まれています。 ただし、犬に与える場合、ヨーグルトは無糖、納豆は味付けしていないもの、チーズは犬用の塩分が少ないものを選ぶようにしましょう。

 また、少量から与えて様子を見るようにしてください。ティースプーン1杯程度から始めるのが良いでしょう。 犬用のプロバイオティクスサプリメントも多く販売されていますので、そうしたものを試してみるのも一案です。

また、プレバイオティクスを食事として取り入れることも重要です。プレバイオティクスとは、善玉菌の餌となる成分で、腸内にもともといる善玉菌を増やして活性化させます。オリゴ糖や食物繊維がこれにあたります。

食物繊維には、不溶性食物繊維(便のかさを増やす)と水溶性食物繊維(便を柔らかくし、善玉菌の餌となる)の2種類があります。 さつまいも、かぼちゃ、キャベツ、りんごなどに含まれています。

与える際は、細かく刻んで加熱すると良いでしょう。 オリゴ糖は、善玉菌の栄養源となります。ティースプーン1杯のオリゴ糖を取り入れるのもおすすめです。

 2.消化の良いドッグフードを選ぶ

消化しにくい未消化のタンパク質は、悪玉菌の餌となって腸内環境を悪化させる原因になります。 肉や魚を主原料として、良質なタンパク質が含まれているフードを選ぶのが良いでしょう。  

3.適度な運動を心がける

適度な運動は腸のぜん動運動を促し、消化を助け、便秘の予防につながります。毎日の散歩や遊びの時間を確保して、体を動かす機会を増やしましょう。

4.ストレスを減らす

犬も人間と同様に、ストレスは腸内環境の悪化につながります。おもちゃで遊んであげる、スキンシップをとる、安心して過ごせる環境を整えるなど、愛犬のストレスを軽減してあげましょう。

5. 規則正しい生活を送る

決まった時間に食事を与え、食事の間隔をあけることで、腸を休ませる時間を作り、負担を軽減できます。おやつの与えすぎにも注意が必要です。 

これらの方法を参考に、愛犬の健康状態やライフスタイルに合わせて、無理のない範囲で腸活を取り入れてみてください。

 

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